ワーク・ライフ・バランス・働き方改革で生産性向上 企業側のメリット

ワーク・ライフ・バランスの誤解 仕事の質は低下するのか?

ワーク・ライフ・バランスは仕事(ワーク)と生活(ライフ)の調和(バランス)のこと。ホワイト企業、ダイバーシティなどの言葉とともに、ワーク・ライフ・バランスという言葉もかなり普及してきました。しかし、ワーク・ライフ・バランスが生み出すメリットについては、まだまだ誤解があるようです。

ワーク・ライフ・バランスといえば、育児休暇、介護休暇、残業時間の削減、余暇の充実などを思い浮かべる人は多いでしょう。そのため、業務時間が減ることで仕事の質が低下するのでは?と懸念する人も少なくありません。そして、その誤解に基づいた企業風土が、企業のワーク・ライフ・バランス推進を妨げているといえます。

ワーク・ライフ・バランスは単純に休みを増やすことではありません。ワーク・ライフ・バランスとは仕事と生活を調和させ、その“両方”を充実させる生き方・働き方であり、その人の置かれた状況に応じて働くことのできる社会のことです。次項で、ワーク・ライフ・バランスで実現できる企業側のメリットを説明します。

ワーク・ライフ・バランスに企業が取り組むメリット

ワーク・ライフ・バランスは、働く人々の心身の健康を維持し、仕事へのモチベーションを高め、人生の質をも高める取り組みです。それはひいては企業の体力を底上げすることにも結びついています。

「政府広報オンライン」では、ワーク・ライフ・バランスが企業にもたらすメリットを次のように挙げています。

・長時間労働を改善し、従業員の健康が守られる
・仕事以外の生活を充実させることで、従業員の満足度や仕事への意欲が高まる
・知識や技術、経験のある人材の離職を防ぎ、有能な人材の確保につながる
・限られた時間で仕事を遂行しようとするため、仕事の効率化が図られる
・仕事以外の生活の経験を通じ、生活者としての視点や創造性が養われたり、資格を取得したりするなど、従業員の能力向上につながる
・企業イメージが向上しPR効果につながる

出典 https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/201302_02/sitte/

<引用>政府広報オンライン 知っていますか? ワーク・ライフ・バランス

ワーク・ライフ・バランスでリスクに強い企業に

ワーク・ライフ・バランスを実現するためには、職場での情報共有や、仕事の進め方の見直しが必要です。そうすることで、育児などの長期休暇、時短勤務、突発的な休みに備えられ、職場は人が抜けても対応できるようになります。

東京大学大学院情報学環教授の佐藤博樹氏は、ワーク・ライフ・バランスが向上することで、リスクに強い企業になるといいます。

WLBが実現すると・・・
1.限られた時間を大事に使うことで、時間生産性が上がる
2.社員のストレスが減って仕事への意欲もあがり、生産性が高くなる
3.時間制約がある社員が働ける体制は、企業のリスク対応力を高める

出典 http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/0607/wlb/558.html

<引用>ワーク・ライフ社員の意欲と生産性の向上につながる「働き方改革」を | かながわ働き方改革

制度だけでは足りない 職場の風土を変える働き方改革を

ワーク・ライフ・バランスが提唱されてから、育児休暇の取得や短時間勤務を推奨する企業も増えました。しかし実際には、立派な制度があっても「戦力外だと見なされるのでは」「家庭の事情で帰るなんて、やる気がないと思われるのでは」などの不安があり、十分に利用されていないという現状があります。

その点でいえば、多様なライフスタイルや価値観を受容できる職場風土の改革が、ワーク・ライフ・バランスの土台ということもできます。素晴らしい制度があっても、結局使われないのでは意味がありません。多様な生き方を受容する風土づくり、働き方改革を進めることがワーク・ライフ・バランスのキモといえます。

ワーク・ライフ・バランス向上を目指す取り組み(参考記事)

ワーク・ライフ・バランスの向上は、労働環境づくりが重要な役割を担っています。内閣府の「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」では、目指すべき社会の姿の具体例が作成されています。

妊娠・出産・介護などの大きなライフイベントが発生した場合には、これまでは仕事を辞める選択肢しかないという状況が往々にしてありました。しかし現在では、当人だけに大きく負担をかけるのではなく、企業側からの対策が求められています。

「リフレッシュ」は、ワーク・ライフ・バランスを考える上で重要な観点です。有給休暇の取得促進やオフィスポなどの取り組みが、ワーク・ライフ・バランス向上のヒントになるでしょう。