観光から保養へ。温泉を核に新しい休暇のカタチを提唱する竹田市

1.地域遺伝子が世界に誇れる温泉地をつくり上げる

——竹田市は、戦国時代に岡城を中心に城下町がつくられ、今も市内中心部には武家屋敷通りなどの古い面影を多く残しています。まずは、そんな竹田市の歴史や魅力を教えていただけますか?

首藤市長:はい。わかりました。今の竹田市は平成17年に竹田市、荻町、久住町、直入町が合併して誕生したものです。標高約1,700m級の山々が連なり、“九州の屋根”とも呼ばれる、くじゅう連山。開放感にあふれる雄大な久住高原、水のきれいな大野川源流など、自然豊かな美しい場所です。土地も肥沃でトマトをはじめとした農産物の一大産地にもなっています。

それとともに、古くからこの地は、日本の歴史や文化にも大きく影響を与えています。たとえば、有名なところでは、瀧廉太郎は岡城を見て『荒城の月』の曲想を得たといわれていますし、豊後南画の祖である田能村竹田や、司馬遼太郎の作品『坂の上の雲』にも登場する、日露戦争で活躍した広瀬武夫もここで育っています。

——そして、なんといっても、日本一の炭酸泉といわれる長湯温泉がありますね。日本は火山国なので温泉がたくさんある中で、日本一といわれる理由はなんですか?

首藤市長:おっしゃる通り、日本には温泉地が約3100ヶ所もありますが、そのうちお湯が炭酸泉なのは、わずか0.4%しかないとされています。長湯温泉からなぜそんな極めて貴重なお湯が出るかというと、長湯温泉の地下に非常に多くの炭酸ガスが溜まっているから。そのガスがくじゅう連山から流れ出くる水と合流し、温められ、高濃度炭酸泉の温泉となるわけです。

——歌人の与謝野鉄幹や種田山頭火らも、長湯温泉の素晴らしさを詩に残しましたね。

首藤市長:ところが、長い間、地元の人たちは、長湯温泉の素晴らしさに気づかずにいたんです。というのも、長湯温泉のお湯の温度はあまり高くないんですね。日本人は熱い湯を好む傾向がありますから、地元のみんなは長湯温泉のことを、どこかで卑下していた部分があるんです。

首藤市長:そんな意識を大転換してくれたのが、昭和8年に長湯温泉を訪れた松尾武幸博士。ドイツで温泉療養学を学んだ松尾博士は、この地で温泉治療の研究に取り組み、「まさか日本にこんなに素晴らしい炭酸泉があるなんて思わなかった」といって温泉の効能を科学的に立証してくれました。そして、「飲んで効き 長湯して利く 長湯のお湯は 心臓胃腸に血の薬」と長湯温泉を称えた歌も残してくれたんです。

松尾博士によって、長湯温泉が大変貴重な地域資源であるということに、みんなが気付かされ、大きな盛り上がりをみせました。ですが、戦争があったり、交通の便などの問題もあり、熱海や箱根などの温泉地が発展し、脚光を浴びるのを尻目に取り残されていったんです。

ところが、戦後になって、松尾博士の意志や功績を継承しようという人たちが現われ、長湯温泉を「世界に通用する個性的な温泉地にしよう!」という機運が盛り上がっていったんです。今から30年前には、炭酸泉で有名なドイツのバートクロツィンゲン市と姉妹都市提携。お互いに行き来し、それぞれの素晴らしさを学びながら交流が続けられており、今年も私たちが訪問団を組み、ドイツに行くことになっています。

一旦は消えかけた長湯温泉を世界に誇れる温泉にしようという動きが、なぜ再び出てきたのかというと、それは地域遺伝子のお陰だと思っているんです。かつて、この地で長湯温泉のために心血を注いでくれた人々の情熱や想いが、あちらこちらに浮遊していて、それが今を生きる人たちの体に宿るからなんじゃないかなと、そんなことを思ったりもしています。

2.時代に先駆けヘルスツーリズムを実践してきた竹田市

——世界に通用する個性的な温泉地にするために、これからどんなことに取り組んでいく必要がありますか?

首藤市長:そうですね。まずは長湯温泉の効能、療養効果、予防医療にどれだけ役立つかといったことを科学的にしっかり検証し、データとして裏付けしていくこと。そうやって「長湯温泉に入ると、どうしてこんなに気持ちがいいのか」「体の深部からポカポカ温まってくるのか」「体が元気になるのか」といったことを科学的にしっかり証明し、広く伝えていきたい。

お陰様で、たくさんの方々のご協力、ご尽力もあって科学的、医学的なエビデンスも多く集まってきています。たとえば、長湯温泉のお湯の再現を目指し、重炭酸イオンの入浴剤を開発し、販売してくださっている長湯ホットタブさんなども、講習会や発表会などでデータに基づきながら、長湯温泉の素晴らしさを広めてくれていますし、長湯温泉がほかの温泉にはない特別な力を持っていることが、一般の方々にも認知されるようになってきています。

有田さん:私は、その長湯ホットタブに勤務していますが、弊社の小星代表は、ドイツに行って体の生体機能をも変えてしまうほど健康に良い炭酸泉に出会い、衝撃を受けたんですね。それで日本にも同じような温泉がないかと懸命に探し回った結果、やっと長湯温泉に辿りついたんです。そして、この素晴らしい長湯温泉を自宅で再現し、日本の人たちをもっと健康にしたいという想いから、渾身の想いをかけ開発したのが入浴剤の炭酸泉タブレット。同じ想い、情熱を持つ首藤市長と弊社の小星が初めてあった2015年、初対面のはずなのに、まるで長年の知己のようにすぐ意気投合したと聞いております。

——なるほど。同じ志、同じ遺伝子を持つ二人が出会われたのですね。ところで、最近、地域の資源を活かし、健康増進につなげていく旅行や観光、いわゆるヘルスツーリズムに注目が集まっています。ヘルスツーリズムは、「医療費削減」「新たな市場創出」「雇用の拡大」という一石三鳥の効果ができる分野として期待されていますね。

首藤市長:はい。まさに時代が私たちの取り組みに追い付いてきたのかな、という思いを強くしています。というのも、私たちはヘルスツーリズムという言葉が生まれる遥か以前、昭和初期からこの地で湯治客のために糖尿病教室を開いたりしていますし、竹田市が今、取り組んでいる温泉をはじめとした地域資源を活用しながらの健康づくりは、まさにヘルスツーリズムです。

特に日本はこれから超高齢化社会を迎え、このままでは医療費もますます膨らんでいくばかりです。病気になってから薬で治しましょうということでは、いくらお金があっても足りません。ですから、予防医療や抵抗力の強い体づくりのための取り組みを、温泉を中心におこなっていくことは、日本全体から見てもとても価値あることだと自負しています。

首藤市長:その点、ドイツでは何百年も前から、温泉、特に炭酸泉の効果・効能などの研究が進められて、効果的な温泉療法が提供されています。ドイツでは温泉療法が社会にしっかり浸透していて、温泉地では、温泉施設を中心に病院やクアハウスなどが取り囲むような町づくりがなされ、薬で治すのではなく、自然治癒を引き出す温泉療法が積極的におこなわれています。

このようにドイツの取り組みから学ぶことが多くあります。ですが、あるとき、のちに市長となる、バーデンバーデンの観光局長と話していると、「私たちは日本を見習ってこういう町づくりをやってきたんですよ」と言われたんですね。

明治時代、政府に招かれて日本に来たベルツ博士は、草津温泉などの日本の温泉を研究。そして、日本の温泉はすごいぞ。米を持参して温泉地に安く、長く逗留し、芝居なども楽しむ。温泉のお湯を飲むことも体にとてもいいといった日本の温泉文化を紹介。それがヨーロッパの温泉保養地づくりに活かされていった。それなのに、あなたたち日本人は、どうしてそういう素晴らしいものを捨ててしまったんですか、とたしなめられました。

長湯温泉も戦前・戦後、湯治場として栄えていて、小さな町の中に劇場も二つあった。そこで村の青年たちが、創作芝居を見せて、滞在客を歓待していた。ここにいる間、いかにお客様に楽しんでもらうかということが、文化として定着していた。今、私たちが取り組んでいることの原点もそこにあります。だから、海外の事例を参考にするとともに、自分たちが元々やっていて、捨て去ってしまったものを再発見していくことも、とても大切な作業なんです。

3.観光ではなく、保養。企業人の新しい休み方

——『健康経営の広場』の読者は、企業や健康組合などで働く人が多いのですが、様々な健康課題を抱えています。たとえば、夏、エアコンで体が冷えてしまい、女性が膝の上にタオルケットをかけていたりする風景を目にしますが、冷え性の人に炭酸泉が効きそうですね。

首藤市長:そうですね。長湯温泉には、さまざまなタイプの温泉があり、効能や温度、雰囲気も実にバラエティに富んでいます。その中でも、冷え性の方には、お湯の温度が32℃程度のラムネ温泉などがおすすめですね。

——32℃ですか? それじゃあ、あまり体が温まらないし、湯冷めしてしまうのでは?

有田さん:それがしないんです。人間の体には生体恒常機能があって、体の温度などを生存に適した範囲内に保とうとします。つまり、熱いところにいけば、汗をかいて体温を下げようとしますし、寒いところにいけば自分で体温を上げようとする。それに加え、ラムネ温泉などの重炭酸泉は、お湯の温度に関係なく、血管を広げ、深部体温(内臓などの体の内部の温度)を上げる効果があるんですね。だから、32℃のお風呂に入った瞬間はちょっと冷たいと感じても、5分くらい過ぎると、体の中からどんどん温まってくるんです。お湯の温度が低いので夏などの暑い時期も気持ちよく入れますし、血流をよくしてくれるので疲れもすっきりとれ、熟睡できると評判です。

——それは最高ですね。湯治という言葉が昔からありますが、どれくらの期間、長湯温泉に滞在すれば、体の不調が改善していくものなんですか? 

首藤市長:2、3日の滞在でも体の変化はあるでしょうが、やはり1週間や10日、できればヨーロッパ の人のバカンスのように1ヶ月間くらい滞在してもらうのは理想的ではあります。それに、温泉に入るだけが、長湯温泉での楽しみ方ではないですから。

先ほど話に出たヘルスツーリズムもそうですし、着地型観光(地域の独自性を売りに、メジャーな観光地では味わえない体験を打ち出す)という言葉も浸透してきていますが、長湯温泉や竹田市には、まさに他ではなかなか体験できないことを味わえるスポットがすぐ周りに集まっています。

たとえば、清らかな水が流れる大野川源流で魚を釣ったり、ボート遊びをしたり、くじゅう連山でトレッキングするのもいい。産地に行ってもぎたての完熟トマトをその場で味わうのもいい。秋、稲の黄金の波を見ながら畦道を散策するのもいいし、雄大な山並みや星空を眺めるにもいい。こういう自然の美しさは、何百億、何千億円使っても人の手では作れません。また、ヨーロッパの古城を思わせる石垣を持ち、壮大な景観が味わえる岡城跡など歴史に触れられる場所も多い。

これらは短時間ではとても味わいきれません。ゆっくり滞在して、じっくり楽しんでほしい。ですから、私が市の職員などにもよく言っているのは、観光にではなく、保養に来てきていただくという意識で竹田市をアピールしていこうということなんです。

——長期滞在者のための施設『B・B・C長湯』もありますものね。

首藤市長:そうなんです。『B・B・C長湯』は、ドイツ文学者の池内紀先生にご指導いただきながら、完成させたものです。池内先生ご自身が旅の達人ですが、ヨーロッパの人もバカンス中はあまり動かない。読書をしたり、散歩をしたりして、その地でゆったりと過ごす。『B・B・C長湯』はまさに「暮らすように泊る」施設ですし、長湯温泉に滞在する期間は、ここの住人となって、ゆったりとした時間の流れに身を置いてほしいと思っています。

4.企業人の保養のためのベースキャンプに

——今、従業員の健康に配慮する健康経営や働き方改革が、国を挙げて押し進められています。長湯温泉、そして竹田市としては、健康経営、働き方改革というテーマでどのように企業とコラボできるか、その可能性についてお聞かせいただけますか?

首藤市長:はい。すでに今でも年間で1700人くらい企業関係の方にご滞在いただいていますし、ますます増えていく傾向になっています。それは、1年間で何日間以上滞在した場合に費用を支援するなどのシステムを持っていることも、企業の方々のご利用が増えている要因でしょう。今後も、ビジネスパーソンの方々の保養、療養に役立つプログラムやメニュー、環境を提供していきたいですし、長湯温泉をはじめ、温泉での保養が企業における健康づくりのスタンダードの一つになってほしいですね。

——環境づくりということでは、今、ITの技術も進化し、会社に出社しないで自宅などに働くテレワークが進んでいます。そうなると東京や大阪ではなく、地方などなど遠隔地にいながらでも働くことが可能性ですね。

首藤市長:そうなんです。まさに先ほどお話した長期滞在者のための施設『B・B・C長湯』には、今までに小説家の立松和平さんなど著名な文化人の方々が長期滞在し、作品づくりをしていってくれました。1万3千冊の蔵書を誇る図書館もあって調べものもできますし、仕事が捗るという声をたくさんいただいています。

首藤市長:ちょっと余談になりますが、城下町にある図書館は、日本建築学会賞の表彰も受けています。竹田市には、『御前湯』の象設計集団の富田玲子さん、『ラムネ温泉館』の藤森照信さん、『クアパーク長湯』の坂茂さん、『グランツたけた』の香山壽夫建築研究所、そしていま建設中の歴史文化交流センターと交流プラザの隈研吾さんといったふうに、日本建築学会賞を受賞した、世界的建築家たちの作品があります。また、『グランツたけた』では、コンサートやバレエ公演なども開催されますし、ここに滞在中に素晴らしい建築作品、芸術作品に触れることもできるんです。

作家や画家、建築家、音楽家がここで創作活動してくれることで、一般のビジネスパーソンの人たちも、「この場所に有名小説家が来て新作を書いているんだな」となれば、知的好奇心をかきたてられますし、アートやカルチャーの香りがする場所で仕事をすると、ビジネスパーソンの方々も、普段とは違った創造性に溢れた発想ができたり、アイデアが浮かんでくるかもしれません。

また、ここから他の温泉地も近いので、ちょっと足を伸ばして湯布院に行ってみようか、ということもできますし、日頃忙しく働いている人たちが、ゆっくり休め、様々な楽しみ方をしながら仕事もできるという、企業やビジネスパーソンのみなさんのためのベースキャンプになればと思っています。

5.今まで味わったことのない感動体験の提供

——こうやってお話を伺ってくると、竹田市には、体を癒したり、遊んだり、多様な働き方ができるキラーコンテンツが揃っていますね。

首藤市長:ありがとうございます。ですが、やはり一番は、なんといって温泉です。ほかでは味わえない温泉の力があるからこそ、それを中核に据えながら、様々なことに挑戦することができるんです。今後はその魅力をどうやってうまくアピールしていくかといところも課題ですね。

有田さん:魅力を知っていただくためには、やはり実際に体感してもらうことが一番なのではないでしょうか。たとえば、2019年6月にオープンした温泉と宿泊、レストランを備えた療養複合施設『クアパーク長湯』には、片道50メートルの歩行湯があります。歩行湯を25分もやったら、カロリー消費量もすごい。ダイエット効果があり、健康づくりに役立ちます。しかも、お湯が温泉ですから入っているだけで気持ちいいですし、周りの風景も美しいので、時間があっという間に過ぎてしまいます。

クアパーク長湯

——それにしても50メートルの歩行湯というのはすごいですね。その発想はどこからきたんですか?

首藤市長:ドイツの私たちの姉妹都市などでも、炭酸泉をうまく活用した健康づくりが進んでいて、その一つに温泉のプールで歩くというのがあるんです。心臓に負担がかからない深さで歩くことがいかに体に良いかということは、ドクターも明言していますが、日本ではやれる場が少ない。日本人の温泉の入り方は、ただお湯に入って、「いい湯だな。気持ちいいなあ」と言って出るだけ。でも、温泉の中で歩いたり、泳いだりと運動してみると、「こんなにいい運動になるんだ」「温泉効果で代謝も良くなるんだ」といったこともご理解いただけますし、より効果的な温泉利用の仕方の提案としてスタートさせたものです。このことが日本の温泉文化をより豊かに、より多様なものにすることに繋がればと願っています。

有田さん:水着で温泉に入るということもそうですね。『クアパーク長湯』では、内湯と露天風呂があるんですが、7割は水着で入るゾーンです。同じ料金で両方楽しめますから、今までなら内湯だけで帰っていた人が、せっかくなら水着で運動もしてみようかということにもなります。また、温泉って男女がなかなか一緒に入れませんが、水着だとご家族やカップルの方々が、とても楽しそうに露天風呂で過ごす姿を拝見し、私もとても嬉しくなりました。

歩行湯

——若いカップルであれば働いている人も多いでしょうし、お子さん連れのご家族ということであれば、ご両親は30~40代。まさにビジネスパーソンや健康保険組などで働いている、『健康経営の広場』の読者層とも合致しますから、行きたいと思われる方もいることでしょう。

首藤市長:それは有り難いですね。夏はプール感覚で子供たちと親が一緒に楽しめますし、冬、寒くて運動する気になれない人も、温泉なら運動しやすいでしょうし、膝など体への負担も少ない。『クアパーク長湯』は、どの季節も男女問わず、家族みんなで楽しめるので、ぜひたくさんの方に来てほしいですね。

この『クアパーク長湯』という新たな拠点もできましたし、本物の温泉文化、楽しみながら体によいことができる、文化面でも刺激を受けることができるといった、今までとは違った保養スタイルをさらに押し進めていきたいと思っています。

——今、特定検診でメタボ認定されると、3ヶ月間とか半年間に渡り、改善プログラムに取り組むように指導されます。ですが、強制されるのって楽しくないですよね。どうせやるならもっと前向きな気持ちで取り組みたい。その点、長湯温泉には健康改善を楽しく、効果的にできる環境が揃っています。

首藤市長:ありがとうございます。おっしゃる通り、健康改善も楽しくないと続かない。面白くて、1週間や1ヶ月が矢のように過ぎてしまうというものがいいですよね。竹田市でも、みなさんのそんな期待にお応えできるよう、さらに温泉地づくりに励んでいきます。

【インタビュー後記】

今回の竹田市の首藤市長へのロングインタビューは、とても示唆に富むとともに、市長の熱い情熱が伝わってくるものとなりました。たとえば、長湯温泉を中心とした竹田市の取り組みは、健康経営、働き方改革という課題に直面する私たちにとって、新しい休み方、そして、働き方の提言にもなります。また、ヘルスツーリズムという言葉が流行る以前から、竹田市のみなさんが地域の資源を活かしながら、お客様に喜んでもらえる温泉づくりに真摯に取り組んできたこと。その行動を突き動かしていたのが、先人達から受け継いだ地域遺伝子であるという話はとても感動的でした。
その昔、この地を世界に誇れる温泉地にしようという願いを込めて、先人たちが植えたポプラの木が今も残っています。ヘルスツーリズム大賞を受賞したとき、首藤市長は同じ場所に、新たにポプラの木を植えたといいいます。それは、自分たちがいなくなった後も、子供たちに志や想いが伝わるようにするため。竹田市の地域遺伝子は、脈々と受け継がれていきます。

<大分県竹田市データ>

人 口:22,661人(平成28年度)
世帯数:10,393世帯(平成28年度)
総面積:477.7平方キロメートル

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