ワーク・エンゲイジメントとは 職場のメンタルヘルスの動向

ワーク・エンゲイジメントとは 職場のメンタルヘルスの動向

職場のメンタルヘルスは、これまで不調者への対応に視点がしぼられていました。ワーク・エンゲイジメントは端的には働きがいとも言い換えられ、すべての従業員が対象となり、メンタルヘルスを増進する事で生産性や創造性を高め、組織力も向上させようという新しい考え方です。


ワーク・エンゲイジメントとは 職場のポジティブメンタルヘルス

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

ワーク・エンゲイジメントとは、仕事に対する態度や心情を表す概念のひとつで、一般に「ワーク・エンゲイジメントが高い」と述べる場合には、仕事にやりがいを感じ、熱心で活力的にいきいきと取り組んでいる状態を指しています。

ワーク・エンゲイジメントは、「活力」「熱意」「没頭」の3つの概念で構成されています。

活力:
元気で精力的。仕事において努力し、困難とも向き合える。

熱意:
自分の仕事に誇りを感じ、熱心に取り組める。挑戦ができる。

没頭:
仕事に集中・没頭する。夢中で時間が早く過ぎたかの様に感じたり、幸せを感じたりする。

「マイナスをゼロにする」から、「いかにプラスを増やすか」へ

これまでの職場のメンタルヘルスは、バーンアウト(燃え尽き)といった、ストレスのために疲労しきった状態に関するものでした。これに対して、ワーク・エンゲイジメントは、仕事に誇りややりがいを感じ、熱心に取り組み、仕事から活力を得る状態を意味する、ポジティブメンタルヘルスに注目した考え方です。

つまり、一部のメンタルヘルス不調者に対症療法的に対応するだけでなく、従業員全体の心身の健康を向上させ生産性や創造性を発揮させる、「マイナスをゼロにするだけでなく、いかにプラスを増やすか」という職場のメンタルヘルスの新しい視点といえます。

ワーク・エンゲイジメントを高めるには

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

ワーク・エンゲイジメントの向上は従業員個人のみならず、企業・職場にも大きなメリットがあります。

ワーク・エンゲイジメントが高い従業員は、仕事に前向きで、自発的に行動・チャレンジします。その様な人が増えれば、組織の活性化や生産性向上につながるのです。

ワーク・エンゲイジメントを高めるために職場ができる工夫は、「上司のマネジメント」「健康的な職場環境づくり」です。コミュニケーションを円滑にし、困りごとが相談でき、成果を共に喜び、お互いを尊重するといった職場環境であれば、従業員は組織とのポジティブなつながりを感じられるでしょう。

マネジメント研修やコーチング研修などとともに、メンタルヘルスの知見を盛り込むのも有効です。また、職場外の環境もメンタルヘルス対策には欠かせない要素であるため、十分な余暇や育児・介護に関する企業としてのサポートといった、ワークライフバランスの向上を目指した風土づくり・働き方改革も重要な役割を担っています。

参考記事:

ワーク・エンゲイジメントとワーカホリズムの違い

一生懸命に働くという点から、ワーク・エンゲイジメントはワーカホリズム(ワーカホリック・仕事中毒)と類似するイメージを抱かれてしまう事もありますが、背後にある理由が決定的に異なります。

ワーク・エンゲイジメントとは仕事に対して充実感、やりがいを感じている状態で、背後には仕事自体の面白さや自己肯定感があります。

一方、ワーカホリズムは何かに追い立てられるように働き続けた結果、バーンアウト、うつ状態、モチベーションの低下などを招きます。このタイプの働き方の背後には、過度の完全主義、自尊心の低さ、働いていないときの罪悪感や不安感があります。

資料のご請求・お問合せはこちら

関連するキーワード


メンタルヘルス 職場

関連する投稿


[メンタルヘルス対策としてのマインドフルネス実践セミナー]動画紹介

[メンタルヘルス対策としてのマインドフルネス実践セミナー]動画紹介

健康経営、メンタルヘルス対策として、社員向けマインドフルネスセミナーが開催されました。このセミナーは健康経営優良法人認定やストレスチェックの対策の実践事例という位置づけで構成されています。これらの対策としてのマインドフルネスセミナーの様子を動画でご覧ください。


健康経営 中小企業の事例:株式会社セルメスタ(マインドフルネス編)

健康経営 中小企業の事例:株式会社セルメスタ(マインドフルネス編)

健康経営優良法人2018(中小規模法人部門)に認定された株式会社セルメスタの健康経営推進プロジェクトチームメンバー(左から進藤高光さん、佐藤琢也さん、並木一徳さん)に、社内で取り組む「マインドフルネスセミナー」についてのお話を伺いました。 インタビュアー:アスマン株式会社 代表・藤澤市郎さん


ストレス対策の第1歩、メンタルヘルスの「セルフケア」とは

ストレス対策の第1歩、メンタルヘルスの「セルフケア」とは

メンタルヘルス不調のサインを見逃さずセルフケアを行うことは、さらに調子を悪くしたり、こころの病気に進行したりするのを未然に防ぐことにつながります。ストレスについて正しい知識を持ち、自分のストレスサインに気づき、自ら対処できるようセルフケアの基礎を知っておきましょう。


メンタルヘルスに関する資格・役職(企業内で選任する者)

メンタルヘルスに関する資格・役職(企業内で選任する者)

メンタルヘルスに関する資格や役割は、産業医、衛生管理者、心理職などさまざまなものがあります。特に事業場内では資格を有しかつ選任された者が、セルフケアやラインケアの支援を行い、職場のメンタルヘルスケアにおいて中心的な役割を担います。


職場のメンタルヘルス 管理職・管理監督者の役割とは?

職場のメンタルヘルス 管理職・管理監督者の役割とは?

昨今、安全配慮義務が指し示す“配慮すべき安全”は、メンタルヘルスも含まれるという考え方が主流になりました。また、職場のラインケアの要として、管理職・管理監督者は日常的に部下の状態を把握しておく必要があります。このように職場のメンタルヘルスケアにおける、管理職・管理監督者の役割は重要です。


最新の投稿


働き方改革で時間外勤務は8時間以下!三共精機株式会社の健康経営

働き方改革で時間外勤務は8時間以下!三共精機株式会社の健康経営

社内の仕組みを上手に管理して、時間外勤務時間が月平均8時間以内という三共精機株式会社。社長の石川 武さんが経営理念に込めた『想い』が、まさに形になった健康経営の取り組みとなっています。そんな三共精機株式会社の具体的な施策や、取り組みを詳しくお聞きしてきました。インタビュアー:株式会社セルメスタ 代表 熊倉 利和


問合せ殺到!ひかり健保の電子お薬手帳と健康ポイントによる後発医薬品使用の促進

問合せ殺到!ひかり健保の電子お薬手帳と健康ポイントによる後発医薬品使用の促進

11月20日のデータヘルス見本市2018東京会場で開催された「ひかり健康保険組合の後発医薬品の使用促進 事例紹介」のセミナー。後発医薬品への使用促進は健康保険組合にとって定番の保健事業ですが、ひかり健康保険組合の取組みはこれまでに無いまったく新しい取組みがスタートしています。 そこに至る背景とまったく新しい電子お薬手帳や健康ポイントによる後発医薬品の使用促進の概要について講演しました。講演終了後はひかり健康保険組合と同様の問題を抱えている健康保険組合からのお問合せが殺到しております。 この記事はデータヘルス見本市でのひかり健康保険組合の講演内容をダイジェストにした紹介動画になります。


健康経営の名づけ親による健康経営実践セミナーの講演レポート(第3回)

健康経営の名づけ親による健康経営実践セミナーの講演レポート(第3回)

2018年9月、健康経営の名づけ親:特定非営利活動活動法人健康経営研究会と大塚製薬の共催による「健康経営実践セミナー2018」が43会場で盛大に開催され、健康経営における現在の取組み状況、企業のこれからの課題、さらに実際に企業内で行なわれている取組み事例紹介を軸として4つの講演が開催されました。健康経営の広場では、このセミナーの4つの講演内容をご紹介してまいります。3つ目の講演は、経済産業省ヘルスケア産業課・紺野春菜氏が登壇し、日本の健康経営の浸透度合いについて、具体的な数値をもってご紹介いただきました。


データヘルス見本市 主催者セミナー:健康経営の新しいカタチ「ウェルビーイング経営」とは

データヘルス見本市 主催者セミナー:健康経営の新しいカタチ「ウェルビーイング経営」とは

スグに満員になってしまったデータヘルス見本市の主催者セミナー。健康経営や健康スコアリング、特定保険指導などについてのセミナーが開催されました。 「ウェルビーイング経営」は、健康経営のさらに進化したスタイルであるという新しい提案や研究を行っている、武蔵大学経済学部経済学科・森永雄太氏が登壇しました。 ウェルビーイング経営は今後のトレンドとなる可能性もあることから、聴き逃すことのできない内容のセミナーとなりました。


健康経営の名づけ親による健康経営実践セミナーの講演レポート(第2回)

健康経営の名づけ親による健康経営実践セミナーの講演レポート(第2回)

2018年9月、健康経営の名づけ親:特定非営利活動活動法人健康経営研究会と大塚製薬の共催による「健康経営実践セミナー2018」が43会場で盛大に開催され、健康経営における現在の取組み状況、企業のこれからの課題、さらに実際に企業内で行なわれている取組み事例紹介を軸として4つの講演が開催されました。健康経営の広場では、このセミナーの4つの講演内容をご紹介してまいります。 企業の労働者が置かれている現状、問題点はいったいどのようになっているのでしょうか?第2回目は良い睡眠のためのスキルやそのポイントについて、北里大学大学院医療系研究課産業精神保健学・教授の田中克俊氏の講演内容のご紹介です。