2022年4月12日にオンラインで開催された『健康経営「利活用」セミナー』。健康経営によって離職率減、人財育成、社内活性化などの目覚ましい成果を出しているケーロッドの久礼社長とブライド500企業とによる質疑応答。健康経営の生みの親である平野治氏による健康経営の本質と可能性を理解できる講演など、健康経営のリアルな活用法とビジョンが明確に掴めるセミナーとなりました。

1.健康経営の効果をデータも裏付け

第1部として、熊倉利和（健康経営の広場 編集長/IKIGAI WORKS代表取締役）から健康経営の最新動向についてのレクチャーがありました。

「先月（2022年3月）、経産省から様々なデータが発表され、健康経営の効果がより明確になっています。その一つが採用面。就活生やその親に『将来、どのような企業に就職したいか（させたいか）』とアンケートをとったところ、『従業員の健康や働き方に配慮している』が就活生、親ともに第1位になっています。また、健康経営度の高い企業ほど離職率が低く、高い企業ほど従業員の仕事のパフォーマンスが良好であることもデータで裏付けされています」

国としても、健康経営を社会全体に浸透させ、取り組むことが当たり前になることを目指しており、今年度（令和4年度）から日経グループなど民間の会社も運営に参加。さらには健康経営を国際的に発信し、日本企業の国際ブランドにするという方針を打ち出していると言います。

「こうした状況の中、健康経営に取り組んでいる企業がメディアで紹介される機会も増えていくでしょう。この好機を逃さず、自社の取り組みをしっかりPRすることがさらに大切になっています」と熊倉は言います。

2.成功企業に聞く！　

第2部では、『成功企業に聞く！』と題し、健康経営に取り組み、様々な効果を生み出しているケーロッドの久礼亮一社長と、ブライド500認定の錚々たる企業の皆さんによる質疑応答が行われました。

例えば、

齋藤敦士氏（サイショウ・エクスプレス代表取締役）「私も同じ運送業。ドライバー不足がますます深刻化していますが、健康経営を始めてから人財採用で効果はありますか？」

久礼社長「間違いなくあります。健康経営の取り組みや優良法人認定を自社ホームページなどでアピールすることで、この会社は従業員のことをしっかり考えてくれていることが応募者に伝わります。特に、従業員の笑顔の写真とともに取り組みを紹介することでより効果的なアピールができます」

というふうに

■どんな取り組みをしているのか？

■どうやって社員を巻き込むのか？

■健康経営によってどんな効果が生まれたのか？

■従業員の定着率の変化は？

■顧客へのアピールは？

■経営者の取るべきスタンスは？

といった質問が久礼社長に投げかけられ、リアルな事例、共通の課題や解決策など、健康経営で効果を出すための実践的なノウハウを学べる質疑応答が繰り広げられました。

3.平野治氏講演

第3部では健康経営の生みの親である平野治氏（NPO法人健康経営研究会　副理事長）による講演です。

■資源国でない日本にとって人という資本をいかに活用し、パフォーマンスを引き出すことがとても重要

■健康経営とはC to C (Cost to Capital）。人をコストから資本に変えるためのものである

■マズローの5段階欲求と同じように健康経営にも段階がある

■健康管理軸（身体と精神の健康）だけでなく、環境軸（コンフォート＋コミュニケーション）が必要

■管理型（ルールを基本とする活動）からデザイン・シンキング（人間の思考を起点とするアプローチ）へと変わっている

など健康経営の本質、現状、これからのあり方を実に端的に、とてもわかりやすく説明してくれています。

健康経営に取り組んでいる企業はもちろん、これから取り組もうと考えている方にとっても聞き逃せないセミナーとなりました。詳しくは動画をご覧ください。

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【講演者】

■久礼亮一

株式会社ケーロッド　代表取締役　https://www.k-rod.com/

埼玉県入間市　一般貨物自動車運送事業（食品輸送）/建設業

埼玉県「彩の国経営革新モデル企業」　健康経営優良法人　2回認定　

【ケーロッド】離職率減、人財育成、社内活性化、健康経営は会社を強くするためのツール

■平野治

NPO法人健康経営研究会　副理事長　https://kenkokeiei.jp/

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