「社員が会社の宝」確かにそれを体現する三恵シーアンドシーの健康経営

「社員が会社の宝」確かにそれを体現する三恵シーアンドシーの健康経営

株式会社三恵シーアンドシーは”トヨタ城下町”愛知県大府市に根付いて53年を迎えた企業。安定した業績を支える裏には、社員をとても大切にする社風と健康経営の実績が隠れていました。以前から社員のためを考えた施策を行っており、取り組み始めた翌年から健康経営優良法人認定を2年連続で取得。今回はそんな三恵シーアンドシーさんの健康経営の秘訣をお聞きしました。独自性のある取り組みは必見です!

1.”セーフティファースト”、「社員が会社の宝」。社員を一番に考えた経営

--はじめに事業内容を教えていただけますか?

成戸さん:弊社は自動車部品を生産するための設備を造っている会社です。ここ東海地区はいわゆる”トヨタ城下町”ですので、主な取引先はトヨタ自動車関連です。また、工作機械メーカーとの取引もございます。1967年に創立し、今年54期を迎えました。私で4代目となります。

--トヨタ関連の非常に大きい会社と取引ということで、従業員の健康管理等の要望や水準はあるのですか?

成戸さん:お客様の協力会に入っており、トヨタ関連の安全規律に準じたレベルを維持・向上する活動をお客様と一緒に行っています。また、すべての製造業に通ずると思いますが、”セーフティファースト”を掲げています。

--”セーフティファースト”というキーワードは、御社の企業理念にも通じていそうですね。

成戸さん:弊社は”人”に依存する部分が多い業種です。例えば今年のスローガンには、最澄の有名な「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」を用いています。各自が持ち場で実力を発揮していただくこと、社員が”会社の宝”ということを念頭に置いています。

--素敵なスローガンですね。健康経営の導入には協会けんぽからの案内があったそうですね。

岩井さん:ある日、協会けんぽさんから健康経営の案内を頂きました。「これは」と思い相談させていただくと、「ぜひ頑張ってみてください」という言葉をいただき、成戸に相談してスタートしたのが始まりです。2018年に始めて、翌19年に初認定をいただきました。協会けんぽさんからも2018年から2年連続銀賞をいただき、現在に至ります。

2.協力会社の社員も巻き込み、地元の健康プログラムに参加。市からも注目される企業に

--特徴的な取り組みはありますか?

岩井さん:「大府市(おおぶし)健康プログラム」ですね。

成戸さん:弊社がある大府市は「健康都市おおぶ」を掲げています。弊社もその流れに乗って、2年連続大府市のウォーキングイベントに参加しています。昨年は個人・チームともに1位を取れまして、市からも注目されています。

--協力会社の方にもお声がけされていると。

成戸さん:はい。20名を超える皆さんとお仕事させていただいており、イベントに参加いただける方の費用は負担しています。このウォーキングイベントは、日常のいいアクセントになっていますね。ゲーム性もあるので日常会話のネタにもなり、”コミュニケーション”にも良い影響が出ています。

--協会けんぽさんの特定健診や特定保健指導なども上手く利用されていらっしゃるみたいですね。

岩井さん:特定保健指導は今まさに実施中です。今回は初めてWEB検診を行っています。こちらも協会けんぽさんのご案内で実施しています。

--メタボ健診の対象者はいらっしゃいますか?協会けんぽさん経由で健診を行うと、半額以上の割引が受けられますよね。この制度を利用している会社の割合は半々くらいと聞いています。自腹で行っている会社さんはもったいないですよね。

岩井さん:そうですね、弊社は以前から利用しています。特定保健指導は取り組んでから5年ぐらい、「無料で社員の健康に役立てば」ということで始めました。

--家族の健康診断も行える制度があるのでしょうか?

岩井さん:はい。社員の健康診断のタイミングで「ご家族も一緒にどうぞ」と案内をしています。毎年7・8人は受診されていますね。

成戸さん:私の妻も受けています。

--素晴らしいですね。

3.健康経営を始めて感じた変化 社員との“目線合わせ”がやりやすくなった

--健康経営を始めて、社員のみなさんはどういった反応でしたか?すぐに認定を取得したり、銀賞を取ったりされたことに対しては?

岩井さん:こういった結果は成戸が随時アナウンスしていますので、社員もよく理解していると思います。また、健康プログラムの費用をすべて負担すること、昨年のウォーキングイベントの結果等で「健康経営」への意識は確実に高まっていると思います。

成戸さん:健康診断の受診率やイベント参加という行為が、「健康経営」とリンクしていない方もいると思うのでアナウンスをしています。また、対外的には商工会議所の会報に載せていただいたり、お客様からのリアクションがあったりと、弊社の取り組みが広く伝わってきていると感じています。将来的には、学生さんの応募動機に繋がってくれればいいですね。

--なるほど。では”健康経営”という言葉のおかげで、御社の取り組みが伝わりやすくなったと感じますか?

成戸さん:そうですね。今まで評価されていなかった部分を、他者からの評価が受けられるようになったことで、従業員との”目線合わせ”がしやすくなりました。会社が成長していくうえでも、目標を定めて結果を振り返ることができるのが良い点だと思います。

4.健康経営は経営上のひとつのファクター コミュニケーションが上手く繋がる

--では、今後どのような活動に力を入れようと考えていますか?

成戸さん:仕事の負荷のばらつきや、紙タバコのみの”禁煙”で止まっていたり、「特定保健指導」も一定の水準からなかなか下げられない、など課題が残っていると思っています。しかし、一気に100%を目指すのではなく、昨日より今日、今日より明日というように地道にステップアップしていきたいです。そういう意識をみんなで持つこと、それが”目線合わせ”だなと思います。

--”健康経営”は会社のサービスや質の向上にも繋がっていると感じられますか?

成戸さん:やはり弊社が一番に考える”セーフティファースト”につながると思います。安全→健康→質と循環していくと思うので、結果的に会社経営に繋がっているのではと。また弊社は”オープンブック”というものに取り組んでいまして、四半期ごとに会社の業績などをグラフや数字を使って発表しています。会社の”現在地”を共有する目的でやっているのですが、同じく健康経営がどのように経営に繋がっているのかを可視化していければと思っています。戦略的に健康経営を利用していくというよりも、経営上のひとつのファクターとして考えています。

岩井さん:今日インタビューをしていただいて改めて、弊社のウリはコミュニケーションだなと感じました。たとえば全社で懇親会を行えば役員から協力会社の方まで全員が出席し、最後の集合写真では皆和気あいあいとした雰囲気になります。また、”自治会”という、労働組合よりも”コミュニケーション重視”の団体があり、毎月経営者と話をして社員の要望や伝達事項を伝え合う場を設けています。それが何十年も続いています。

成戸さん:おそらく創業の頃から続いている取り組みです。当時は現在のように形が整ってはいなかったと思いますが、親睦を目的として「何でも言い合える会」となっています。こういったコミュニケーションがないと会社がバラバラになっていくと思いますし、部署を超えての交流が弊社で一番大切にしなければならない部分だなと思います。

--御社は役員と従業員、社長と役員との壁がないと感じていましたが、そういったコミュニケーションが生きているからこそなんだと感じました。

<インタビュー後記>

三恵シーアンドシーの健康経営の基礎となっているのは、やはり”セーフティファースト”や「社員が会社の宝」という考え方だと思います。そういった社風が社員にも伝わり、全社の仲の良さに繋がっているのでしょう。また、”オープンブック”や”自治会”といったオリジナルな取り組みもとても参考になります。社員を第一に考えた三恵シーアンドシーさんの”健康経営”は、いつでもお手本にしたいと思える取り組みでした。

 

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