介護支援のポイントとは?福利厚生制度の充実や補助金・助成金利用を

介護支援のポイントとは?福利厚生制度の充実や補助金・助成金利用を

「企業から社員への介護支援」と聞くと、介護離職を防ぐため、企業へ一方的に負担を強いるイメージかもしれませんが、決してそうではありません。補助金・助成金制度なども上手く利用して、企業と従業員、お互いの負担がなるべく少なくなるように福利厚生制度などを利用し、環境を整えていくのが重要です。


これからは企業もワークライフバランスを支援すべき時代

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企業の介護支援のポイントは、「家族の老いや病と向き合いながら、仕事をして生活を支えなくてはならない従業員にとって、どんな職場なら働きやすいか」を考えることから始まります。

これは決して、介護を担う従業員個人の問題ではありません。
一昔前なら、主たる家計を担う人は、家族よりも仕事を優先させ、経済的な面から一家の生活を支えるのが当然とされていた時代もあります。福利厚生制度も当時のままで、介護に関してはノータッチという企業も珍しくないようです。

しかし、核家族化が進み、地域の人とのつながりが薄くなるにつれ、こうした時代の家庭事情を支えてきた「助け合いの関係」は築きにくくなってしまいました。

これからは企業も、従業員がワークライフバランスを取って生きることを支援すべき時代と言えます。

福利厚生制度充実のために まずは介護休業制度を知ろう

厚生労働省「育児・介護休業制度ガイドブック」によると、介護休業、介護休暇は下記のように定義されています。

介護休業
休業の定義
●労働者が要介護状態(負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族を介護するためにする休業
※P.11「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」参照

対象労働者
●労働者(日々雇用を除く)
●労使協定により対象外にできる労働者
 ●入社1年未満の労働者
 ●申出の日から93日以内に雇用期間が終了する労働者
 ●1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
●有期契約労働者は、申出時点において、次の要件を満たすことが必要
 ①入社1年以上
 ②介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6か月経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと

対象となる家族の範囲
●配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹及び孫
※介護関係の「子」の範囲は、法律上の親子関係がある子(養子を含む)のみ

期 間
●対象家族1人につき、通算93日まで

回 数
●対象家族1人につき、3回

<引用>育児・介護休業制度ガイドブック(厚生労働省)P4

介護休暇
制度の内容
●要介護状態にある対象家族の介護その他の世話※を行う労働者は、1年に5日(対象家族が2人以上の場合は10日)まで、介護その他の世話を行うために、休暇の取得が可能
●1日又は半日(所定労働時間の2分の1)単位で取得可能
●1日単位での取得のみとすることができる労働者
 ●1日の所定労働時間が4時間以下の労働者
 ●半日単位での取得が困難と認められる業務に従事する労働者(労使協定が必要)
 ※その他の世話とは、対象家族の通院等の付添い、対象家族が介護サービスの適用を受けるために必要な手続きの代行、その他の対象家族に必要な世話をいう

対象労働者
●労働者(日々雇用を除く)
●労使協定により対象外にできる労働者
 ●入社6か月未満の労働者
 ●1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

<引用>育児・介護休業制度ガイドブック(厚生労働省)P5

介護休業制度を利用しやすくなるサポートを福利厚生制度で

企業はこういった休業・休暇制度をただ利用させるだけではなく、福利厚生制度を通じて効率的に使えるよう情報提供・サポートすることも重要です。

例えば、介護支援サービスはさまざまなものが用意されていますが、個人でそのサービスを調べたり、自分に合った支援を選び取ったりするのは難しいものです。
そこで、福利厚生制度の一環として、介護サービスなどが必要になった社員のための相談窓口を設けるのです。

公的支援の紹介や行政との橋渡しといったサポート・ケアの手立てを用意しておけば、社員の負担は軽くなりますし、相談や手続きのための休業日数などもある程度減らせるはずです。

こういった相談窓口は、企業自身が用意するだけでなく、専門業者に外部委託することもできます。

「両立支援等助成金(介護離職防止支援助成金)」を利用しよう

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介護休業への取り組みについて、企業を支援する助成金制度「両立支援等助成金(介護離職防止支援助成金)」もあります。

これは

仕事と介護の両立に関する職場環境整備の取組を行い「介護支援プラン」を作成し、介護休業の取得・職場復帰または働きながら介護を行うための勤務制限制度の利用を円滑にするための取組を行った事業主に支給します。

<引用>平成29年度両立支援等助成金のご案内(厚生労働省)P2

というもので、要件を満たす事業主に19万円~72万円の助成金が支給されます。(資本金や常時労働者数が所定の要件を満たす)企業であれば増額されますので、ぜひ利用したいところです。

補助金や助成金などの制度の枠組みにとらわれない、思いやりある介護支援を

介護の必要が出てくるのは、会社にとって最も必要となる働き盛りの世代であることがほとんど。
大切な人材の私生活における苦労を会社も理解し、制度の枠組みにとらわれるのではなく、上手に制度を利用しながら支えることが必要です。

現代において、人材を大切にできない会社の繁栄はありません。従業員が長く安心して働ける会社でなければ、能力の発揮は難しいでしょう。
介護支援の最大のポイントは、会社の経営陣の従業員を思う気持ちにかかっているのかもしれません。

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