健康食育AWARDセミファイナリスト企業:株式会社セルメスタ 事例紹介

1.健康食育アワードとは

- 2大会連続で御社がファイナリスト、セミファイナリストに選ばれている「健康食育アワード」とはどのような賞でしょうか?

佐藤 琢也さん(以下佐藤さん):これはお米を軸とした日本型食生活の推進をしている日本健康食育協会という団体が主催していて、初年度(2016年度)は経済産業省、農林水産省、読売新聞社などが後援していました。企業、自治体、医療従事者など、それぞれのフィールドで食を通して健康になる活動をしている方々や団体を紹介して、広めていこうというものです。

- 御社のさまざまな活動を知ってもらうよい機会でしたね。

佐藤さん:はい、当社は健康診断の結果8割もの社員が有所見者(要再検査以上)という判定が出ていることが分かり、それがきっかけで社長の熊倉が健康経営の実施を宣言しました。その際、運動による推進と共に食事を通して健康になってもらおうという施策(「ダイエットウィーク」等にも取り組んでいましたので、応募しました。

<引用>健康食育AWARD2016発表資料より(4ページ目)

- 2大会連続で評価されたことは非常に素晴らしいですね。

佐藤さん:ありがとうございます。しかしながら「健康経営優良法人」にしても他のさまざまな健康に関する取り組みについても、我々プロジェクトメンバーだけが頑張ってもなかなか社員に浸透せず苦労しました。

- 今回外部から評価されたことは皆さんのモチベーションの向上に繋がったのではないでしょうか?

佐藤さん:はい、アワードを受賞したことで当社の取り組みは評価に値されることなのだと、自信になりました。このように内側からも外側からも繰り返しフィードバックしていくことで活性化していき、いずれは社員たちが自発的に盛り上がってくれることを目指し、今はまず継続するということに努めています。

2.評価された取り組み

- 具体的にどのような取り組みが評価されたのでしょうか?

進藤 高光さん(以下、進藤さん):まず健康経営に食育を取り入れるにあたり「手作り弁当の補助」を開始しました。これは昼食時にご飯以外で3品以上おかずがある場合は携帯電話などで写真を撮り、プロジェクトのメールアドレスに送信すると一食あたり50円の補助が出るという仕組みです。外勤内勤問わず、当社の「食育セミナー」を受講した全ての従業員を対象としています。また、外食の場合、セントラルキッチンを持たないお店での食事であれば同様に補助の対象としています。

- 外食でセントラルキッチンを持たないお店を探すのは大変ではないですか?

並木 一徳さん(以下、並木さん): 具体例を挙げると大戸屋などがあります。社員の皆さんには添加物の入っているものやコンビニ弁当はなるべく避けて、手作り弁当、或いは手作りの食事を選ぶようにしてほしいという思いを込めてこのような制度を作りました。補助が出るので、健康にもなれる上お財布にも優しく、良いことずくめです。

- とてもユニークな制度ですね。手作り弁当の中で何か印象に残ったものはありますか?

進藤さん:彩りのいい弁当は体によさそうだなと感じます。バランスの良さなどから夫婦間の愛情を感じたりしています。(笑)個人的には、手作り弁当アワードというイベントを今後社内でやってもいいのではないかと思います。

- ますます活性化しそうで良い案ですね。プロジェクトメンバーの皆さんも手作り弁当を持参しているのでしょうか?

並木さん:私は手作り弁当を用意するのが難しいのですが、そういった社員向けに、レトルトのお惣菜を会社に常備しておいて、1品100円から購入できるという仕組みも用意しています。各自おかずを組み合わせて、バランスのいい食事が摂れるようサポートしています。

- すごいですね。誰でも取り組みやすい体制が整っているのですね。「食育セミナー」の講師はどなたがされているのですか?

並木さん:社長の熊倉です。熊倉は食事に関する全般的な知識を問われる一般社団法人日本健康食育協会のシニアマスターと、断食に関しての専門的な資格である一般社団法人分子整合医学美容食育協会のプロフェッショナルファスティングマイスターという資格を持っています。私自身、このセミナーを受けたことが食生活を見直すよいきっかけになりました。

<引用>健康食育AWARD2016発表資料より(5ページ目)

- 社長自ら講師をされているのですね。もう一つの「ダイエットウィーク」というのはどういったことをするのでしょうか?

並木さん:「ダイエットウィーク」には二つのプログラムがあります。一つは食べる断食というもので、若玄米と雑穀を混ぜたご飯とお味噌汁だけを毎日3食、10日間続けるものです。

- 若玄米とはなんでしょうか?

並木さん:収穫したての玄米です。やわらかくて食べやすいものです。お味噌汁には野菜などをたっぷり入れて、具沢山にしていただきます。余計な添加物を摂らず、体の中からきれいにしていくプログラムになっています。参加者には変化が分かるように腹囲などを測るためのメジャーもお渡ししています。

- 食べる断食、というのは面白いネーミングですね。もう一つはなんでしょうか?

並木さん:もう一つはいわゆる普通の食べない断食、ファスティングです。酵素ジュースと、1日2Lのお水だけで3~7日間過ごすプログラムです。余計なものを入れずに、中から体を変えていきます。ダイエットやデトックス効果なども見込めます。

- 酵素ジュースだけで問題なく過ごせるのですか?

並木さん:断食中に塩分が不足しがちになるので、それを補うためのヒマラヤソルトと、筋肉を減らさないためのたんぱく質もお渡ししています。

- 至れり尽くせりですね。これらは会社から補助が出るのですか?

並木さん:どちらのプログラムに使う材料も日ごろから従業員は社員割引で買えますが、「ダイエットウィーク」の期間中は更に会社からの補助が出るので、個人の負担が非常に少なく実施できます。

- 参加者は何人くらいでしたか?

並木さん:延べ20人くらいです。リピーターも多くいます。定期的にやることに効果があるので、ダイエットウィークは年2~3回実施しています。社内広報などを配布してプロジェクトとしては周知活動をしています。

- 似顔絵が社長に似ていますね。(笑)ファスティングに挑戦する日数は、3日間からスタートする方が多いのでしょうか?

並木さん:そうですね、しかし7日間にチャレンジするものも多くいます。私も3日間ファスティングに挑戦した際に、1~2日目は少し通勤が辛かったのですが、3日目は目覚めがよくなりました。便通もよくなりましたし、体重も減るなど効果が現れました。

佐藤さん:私も体験済みですが、体調が軽くなりました。セミナーを受けたこともあり、食生活を気にするようになりましたね。加工食品などが減って、野菜は意識して食べるようにもなりました。

- 断食について皆さんの安心感や理解を得るのが大変ではなかったですか?

並木さん:指導者の資格がある熊倉が個別にセミナーを実施してフォローしていますので、参加者は安心して挑戦できているのではないかと思います。

- ダイエットウィークに参加なさった方々の成果はいかがでしたか?

佐藤さん:ダイエットウィークを開催した当初は、会社側でもその効果の有無を確認するため、参加者に対してダイエットウィーク期間の開始前と終了後に生活習慣病健診を会社の費用負担で受診していただきました。

- 生活習慣病健診を会社の費用負担で実施なさったとは驚きました。参加者にダイエットウィークの前後に健診センターに行ってもらうというのもアイディアですね。

佐藤さん:さすがにダイエットウィークのために、仕事を2回も休んでもらうことは厳しいです。幸い、弊社は郵送検診という事業を展開しています。郵送検診とは、お申込みいただいた方にがんや生活習慣病などの検査のためのキットをご自宅に郵送でお届けし、そのキットを使って、便や尿、血液などの検体を採取して郵送で送り返していただくものです。検査結果も郵便で返ってきますので、自宅にいながら検査ができて結果が分かるというサービスです。(郵送検診の詳しい内容については、コチラ)ダイエットウィークではこの郵送検診の中の生活習慣病を検査するメニューを活用しました。

- 自宅にいながら検査ができるなら、会社側にとっても参加者にとっても負担が少なく、成果が確認できていいですね。

佐藤さん:はい。体重やウェストといった外見上の成果だけでなく、血糖値や中性脂肪、コレステロールなどの数値からも改善の度合いが実際に確認でき、食べる断食、ファスティングともにイベントとして継続していくことになりました。

- ダイエットウィークというイベントを郵送検診というサービスで効果検証する、PDCAサイクルがいい形で回っていますね。

佐藤さん:ええ、健康食育アワードの審査項目に、効果検証というところが入っていましたので、賞をいただけたのはこういうところも評価いただけたのではないかと思っています。

<引用>健康食育AWARD2016発表資料より(8ページ目)

3.今後の展開について

- 今後の課題や展開はどのようにお考えでしょうか?

進藤さん:健診結果の良くない人こそやってほしいのですが、そういう人になかなかダイエットウィークに参加してもらえないのが現在の課題です。

- なるほど、まずはこのイベントに参加した方々にキッチリと成果を出してもらって、成功事例として広めていきたいですね。

並木さん:今はどちらかと言うとリピーターになっている方が多く、新たに挑戦する人を増やすのが難しいというのが正直なところです。参加者による口コミ効果にも期待をしています。

進藤さん:一足飛びにはできないので、実践した社員からの口コミなどから地道にやっていくしかないと思います。社内広報、口コミなど、様々な角度からアプローチしていきたいです。継続していくことが重要なのでいかに取り組みやすくするかということをプロジェクトメンバー一同考えていきたいと思っています。

佐藤さん:食育セミナーを実施する際にアンケートで社員の気になることなどを聞き、その要望を取り入れた内容のセミナーをやっていきたいと思っています。

- これだけの活動をしていらっしゃるエネルギーが御社にはあるので、社会を変えるというくらいの気概で今後も取り組んでいただきたいと思います。本日は貴重なお話ありがとうございました。

<企業データ>

会社名:株式会社 セルメスタ(Selmesta CO.,LTD.)
事業内容:1.一般用医薬品、救急医薬品セット、介護用品、防災用品、健康食品の販売
2.郵送検診事業の受託
3.郵送検診キットの販売
4.インターネットを利用した各種情報提供サービス及び販売
5.医療費抑制事業
6.不動産管理事務の受託
所在地:〒130-8671 東京都墨田区石原4丁目25番12号
資本金:9,900万円
従業員数:約60名

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インタビュアー

会社名:アスマン株式会社 代表 藤澤市郎
プロフィール:経営コンサルタント/健康管理士/ファスティングマイスター/足利5S学校正会員
政府系金融機関出身。人材育成の視点から企業の3つの健康~1.社員の健康(食事、生活習慣)、2.現場の健康(5S、カイゼン)、3.組織の健康(感謝と改革の風土つくり)~を独自の手法でサポートしている。
所在地:〒103-0027 東京都中央区日本橋3-2-14日本橋KNビル ウィズスクエア内