【シリーズ:健康経営と大学連携】龍谷大学とのプロジェクト、キックオフ。IKIGAI WORKSと学生たちの新たな挑戦が動き出す(かちぞうzemi2024 第1回)

【シリーズ:健康経営と大学連携】龍谷大学とのプロジェクト、キックオフ。IKIGAI WORKSと学生たちの新たな挑戦が動き出す(かちぞうzemi2024 第1回)
今年(2024年)で10回目を迎える産学連携かちぞうzemi(※1)。IKIGAI WORKSは、龍谷大学経済学部の秋庭ゼミと取り組んでいきます。テーマは『日本全国IKIGAI企業化!!きれい事で食べられる社会にしたい』-学生とIKIGAI企業で社会を変えよう-。今回はキックオフミーティングの様子をお届けます。

〔秋庭ゼミ生〕

坂本梨緒 川野涼葉 鶴谷和三

立石大海 久保大河 中木蒼空

中川結惟 畠中巧太 吉田友萌花

松宮隆晟 前田紗希 谷光太郎

〔IKIGAI WORKS〕

熊倉 利和(健康経営の広場 編集長/IKIGAI WORKS代表取締役)

須子 善彦(マイプロジェクト代表取締役/IKIGAI WORKS取締役)

1.自分自身の働きがい・生きがいを見つけ、実現するために

初回ミーティングは2024年7月9日、ZOOMにて実施されました。まずは、IKIGAI WORKSの熊倉と須子よりプロジェクトの目的や想いを学生たちに伝えていきます。

熊倉:去年のかちぞうzemi(大阪経済大学経済学部  江島ゼミ)の先輩たちの動画は見てくれたかな?  昨年のテーマは『学生とIKIGAI企業で創る新しい就活のカタチ』。自分の働きがい、生きがいをどうやって見つければいいか。その働きがい、生きがいを仕事でどう実現していくかを企業インタビューなどを通じて学ぶカリキュラムでした。動画を観て何か感想はありますか?

前田紗希:自分の価値観(働きがい、生きがい)と照らし合わせて企業にインタビューする機会はとても貴重な経験ですよね。IKIGAI WORKSさんはIKIGAI企業(※2)の魅力を多くの人に伝えるためにメディアサイトも持っています。それが率直にすごいなと思いました。

熊倉:ありがとう。就活は十人十色で、やりがいを感じる仕事はみんな異なります。なので、一人ひとりの働きがい・生きがいを知り、それをいかに実現させていくかというのが昨年のゼミのポイントでした。

今回のプロジェクトでも、みんなと一緒にやりたいことは基本的には同じです。まず、主役であるみんなの「働きがい」や「やりがい」が何なのか、もし既に見つかっている場合は、どう実現するか、という考えを持ちながらプロジェクトに関わってくれると非常に嬉しいです。例えば、「私はマーケティングに興味がある!」というのであれば、今回作っていくイベントをどう社会に広めるかをマーケティングの視点から意識し、知識を深めながら実践していってほしい。

さらに、現在、IKIGAI WORKSではIKIGAI企業の魅力をもっと若者や社会に知ってもらいたいと考え、学生と企業を結ぶイベントやSNS、メディアサイトで交流やコミュニケーションの活性化に力を入れていますので、それについてもみんなの力を借りたいと思っています。

2.学生とプロジェクトをめぐり白熱した議論を展開 

ここで、プロジェクト内容について学生から質問がありました。

中川結惟:IKIGAI WORKSさんのビジネスモデルがあまり理解できていません。そのために、プロジェクト内容にも共感できず、気がかりに思っています。具体的なビジネスモデルを教えていただけますか?

熊倉:質問してくれてありがとう。IKIGAI WORKS株式会社は、設立からたった3年のベンチャー企業です。健康経営優良法人500社(ブライト500)の健康経営に関する事例や最新トレンドをまとめた『ブライト500白書』を発行したり、全国のIKIGAI企業さんにインタビューし、その記事を掲載するメディアサイトを運営しています。また、イベントを定期開催し、学生と企業、企業と企業同士の交流の場づくりにも力を入れてきました。そして現在、それを事業化させるフェーズに入り、『Life Workers』というサービスを立ち上げ、今年6月にスタートしています。みなさんは、「ビジネスの勉強がしたい」と言ってくれていたので、これから創り上げていく『Life Workers』というサービスを通じて、多くの経験や学びを得られるのではないかと思います。

吉田友萌花:正直、今、説明していただいたビジネスモデルとプロジェクトの内容があまり結びつかないように感じます。自分たちがビジネスモデルの根幹に関われないのではないか、サービスを利用するユーザー側になっているのではないかと気がかりに思っています。

須子:なるほど。素直な気持ちを聞かせてくれて嬉しく思います。分かりやすく説明すると、私たちのビジネスモデルに近い企業はマイナビさんやリクルートさんです。リクルートサイトなどに広告を出す「企業」がいて、そのリクルートサイトを目にする求職者、つまり「ユーザー」がいます。この「企業」と「ユーザー」をマッチングさせるのがマイナビさんやリクルートさんですが、IKIGAI WORKSのビジネスモデルも同様です。

そして、日本の9割以上が中小企業なんですが、その中には大企業よりもやりがいのある企業や先進的な取り組みを行っている企業も当然含まれ、私たちはそんな魅力的な企業を「IKIGAI企業」と呼んでいます。また、その魅力を日本で一番知っている自負もあります。その知識や構築した信頼関係をもとにIKIGAI企業と働きがい、生きがいを持って働きたいと思っている人を繋げる革新的なビジネスを作ろうとしているんです。

確かに学生さんはビジネス上のペルソナ(仮想ユーザー)の対象ではあるので、「ユーザー」でもあるかもしれません。でも、これからプロジェクトに参加し、ビジネスモデルを創る作業は、IKIGAI WORKSのビジネスの“根幹”に関わることだと思います。

中川結惟:なるほど。お話を聞いて、疑問を解消することができました。これからは、前向きな気持ちでプロジェクトに取り組めます。ありがとうございました。 

熊倉:今回のように「納得できません」「今のままでは進められません」と正直に話してくれたケースは、IKIGAI WORKSがかちぞうzemiに参加してから初めてです。みんなのビジネスに真剣に向き合う熱意が伝わりましたし、素晴らしい行動だと思います。これからも自分の意見やアイディアを遠慮なくどんどん出し、クリエイティブな姿勢で取り組んでくれると嬉しいです。

3.インタビュー、サイト制作、イベントにチーム分けし始動

今回のプロジェクトは、A:アンバサダー&インタビューチーム、B:HUBサイト制作チーム、C:イベント企画運営チームの3つに分かれて実施していくことに決定しました。

熊倉:Aチームの担当は、アンバサダーとインタビューです。アンバサダーとして企業にインタビューをしたり、世の中にIKIGAI企業を知ってもらうための広報活動をしていただきます。企業にスポットを当てるのはもちろんですが、アンバサダーとして自分自身も輝いてほしいと思っています。その為には「マイプロジェクト」(※2)の活用が必須。これから、自分の働きがい、生きがいを知るためのマイプロシートにも取り組んでもらい、その様子をIKIGAI WORKSのメディアサイトにも掲載予定です。

畠中巧太:段々と具体的なイメージが膨らんできました。活動開始が楽しみです!

熊倉:おお、いいね。Bチームの担当は、HUBサイト制作です。現在、IKIGAI WORKSにはHUBサイトが2種類あり、一つは今までのインタビューやイベントレポートなどをまとめたサイト(健康経営の広場)。もう一つは、今回みなさんの力を借りて独自の新しいサイトを創っていきたいと思っています。「IKIGAI企業の魅力や熱量をもっともっとワカモノ や社会に知らせたい!」のテーマのもと、第三者目線でリアリティや説得力のあるサイトを目指します。学生目線ならではのサイト設計やSNS運用についての意見を楽しみにしていますよ。

久保大河:任せてください。僕たちはスマホ世代なので、SNS運用などリアルな意見を出していけそうです。

熊倉:それは心強い。Cチームの担当は、イベント企画運営です。IKIGAI WORKSが主催するイベントにどんどん参加してほしいですし、企業とのコミュニケーションを積極的に取ってほしい。その上で、若い世代が参加しやすいイベントはなにか、ワクワクする切り口の提案やディスカッションができたら面白いなと考えています。

川野涼葉:Cチームは、すでにLINEグループを作成し、情報共有をしながら盛り上がり始めています。イベント参加も楽しみです。

熊倉:よし、みんなで最高のプロジェクトにしていこう!

【取材後記】

今回、初めて学生から「納得できません」と率直な気持ちを聞くことができました。これは、学生たちが真剣にビジネスと向き合い、学びを深めたいという熱意の表れです。IKIGAI WORKSも真摯に学生と向き合い、気持ちを受け止めたことで、いよいよ本格的にプロジェクトが動き出しました。これからこのプロジェクトを通じてどんな「価値創造」にチャレンジし、「生きがい」「働きがい」を見つけていくのでしょうか。プロジェクトの様子は次回以降も記事でご紹介していきます。今後の秋庭ゼミ生の活動にご注目ください!

(※1)産学連携かちぞうzemiは、一般社団法人そばくりラボ主催の「かちぞう企画」の一つで、産学連携で価値創造にチャレンジする実践的なPBL活動(PBL:Problem Based Learning)。より良い社会の構築を目指して価値創造するための実践的な調査研究活動に、学生がチーム単位で半年間かけて取り組む。

(※2 )IKIGAI企業とは、一人ひとりが働きがい、生きがいを探求、実践することで、働くことを通して社会とのつながりや幸せ(社会的健康)を感じ、身体的・心理的に健康で、結果的に生産性や創造性の高い働き方を実現している企業のこと。

(※3 )マイプロジェクトとは、働きがい、生きがいを探求していく手法の一つ。その名の通り自分自身の心と対話し、自分がしたいこと、感じていることを知った上で「私のプロジェクト」を創りだしていく。

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