【セミナーレポート】健康経営の成功例・課題解決策がわかる「利活用」オンラインセミナー
前回、大変ご好評をいただいた健康経営「利活用」オンラインセミナーの第2回目が2022年6月22日に開催されました。今回は、サイショウ・エクスプレスの齋藤社長をメインスピーカーに迎え、健康経営実践企業との質疑応答、活発な意見交換がなされ、ここでしか聞けない貴重なセミナーとなりました。
[メインスピーカー]
齋藤敦士(サイショウ・エクスプレス株式会社 代表取締役)
[ゲスト]
岩井幸子(株式会社三恵シーアンドシー)
伊藤正樹(ハートランス株式会社 安全品質管理室 主任)
森川孝司(ベイラインエクスプレス株式会社 代表取締役社長)
[司会進行]
熊倉利和(健康経営の広場 編集長/IKIGAI WORKS代表取締役)
<プログラム>
01 健康経営の最新情報
02 成功企業に聞く!
03 従業員向けヘルスアップセミナー体験講座
04 IKIGAI WORKS活動紹介
目次
1.健康経営の最新情報
IKIGAI WORKS主催『第2回健康経営「利活用」オンラインセミナー 実践者たちに聞く』。第1部では熊倉利和(健康経営の広場 編集長/IKIGAI WORKS代表取締役)から経済産業省のデータに基づいた健康経営の最新情報についてのレクチャーがありました。
「健康経営の実践企業が『どんなテーマで教育研修をしているか』というと、健康増進・生活習慣病予防対策(食事・運動等)、感染症予防対策、メンタルヘルス対策が上位3つを占め、これはブライト500認定企業とそうでない企業ともに同じです。
一方、『どんな効果を実感しているか』では、『顧客満足度の向上』がブライト500企業では大変高くなっており、さらに『企業ブランドイメージの向上』『人財の採用』『従業員の生産性の向上』などブライト500企業や取り組みを長く続ける企業ほど、その効果を実感しているということがデータからも読み解けます。
本日、サイショウ・エクスプレスの齋藤さんのお話にもでてくると思いますが、ブライト500企業や健康経営に長く取り組んでいる企業は、健康増進だけでなく、企業価値や生産性を高め、人財採用に成功するなど企業戦略として健康経営に取り組み、しっかりと成果を出しています」
2.成功企業に聞く!
第2部の『成功企業に聞く!』では、メインスピーカーとして、齋藤敦士氏(サイショウ・エクスプレス 代表取締役)が登場。ゲストとして招かれたブライト500企業の皆さんとの質疑応答がなされました。例えば、
岩井幸子(株式会社三恵シーアンドシー):健診の受診率向上のために何か工夫をされていることはありますか?
齋藤:はい。当社が健康経営をスタートさせたのは2017年のこと。1年目の取り組みのテーマになったのが『健康意識を浸透させる』です。例えば、昼食をとるにもドライバーは駐車場所に苦労しますので、どうしてもコンビニ食が多くなります。そこで、健康に繋がるコンビニ食の選び方について保健師さん、栄養管理士さんをお招きして講習会を開きました。また、歯磨き実習など様々な取り組みを行なっていきました。そのことが意識付けともなり、それまで70%程度であった健康診断の受診率が、健康経営を始めた1年目から100%となり、再検査受診率も80%以上となりました。
ただ、健康、健康とばかり言っていても楽しくありません。そこで、2年目は、『健康経営を楽しく』というテーマで取り組みました。例えば、整備工場までウォーキングをし、整備について学ぶという安全性とも関連させたイベントを開いたり、倉庫のスペースを利用してヨガ教室を実施。ドライバーは腰痛に悩む人が多いので、これは腰痛予防にもなりますし、運動をするきっかけづくりにもなりました。
岩井:ありがとうございます。“楽しく”がキーワードとのことですが、それは当社もとても大切にしていること。やはり健康施策は楽しくないと続きません。それにしても、健康経営に取り組みを始めて、1年目から健診受診率が70%から100%になったのは素晴らしいですね。特に再検査の受診率を上げることは弊社としても苦労しているのですが、受診勧奨はどのようにされていますか?
その質問に対し、齋藤氏から健康診断のアフターフォローの大切さや、具体的に再検査受診率をどうやって上げていったのかという話がなされ、逆に齋藤氏から「社員のご家族の健診受診率を高めるためのアプローチ方法を教えていただけますか?」との質問が岩井氏になされるなど、密度の濃いやりとりが展開。
さらに、同じ運輸業の伊藤正樹氏(ハートランス株式会社 安全品質管理室 主任)から「健康施策で多くの従業員を巻き込むために工夫していることは?」「当社の課題でもあるのですが、健康経営の社外へのPRはどのようにしていますか?」。同じく森川孝司氏(ベイラインエクスプレス株式会社 代表取締役社長)からも「健康経営に取組み始めてから、社員の健康状態や意識の変化はどうですか?」といった質問が齋藤氏に投げかけられ、健康経営に力を入れている企業だからこそ感じている課題、そして解決策についての質疑応答が活発に繰り広げられます。例えば、
■健康経営を始める前は、毎年、大きな病気になる社員が1名ずつ出る状態が続いていた。採用も簡単ではない中、ドライバーが一人でも病気で休むとなると、中小企業にとって影響がとても大きい。それが健康経営に取組むきっかけにもなった。(齋藤氏)
■社外への発信は、社内へのアプローチでもあり、社員へのメッセージ。(齋藤氏)
その後、第3部『従業員向けヘルスアップセミナー体験講座』、第4部『IKIGAI WORKS活動紹介』へと続いていき、健康経営の成功例・課題解決策がわかるオンラインセミナーとなりました。詳しくお知りになりたい方は動画をご覧ください。
また、以上のようなことも含め、健康経営のトップランナーの取り組みがわかる『ブライト500白書2022』が9月28日にIKIGAI WORKSから無料発行されましたので、合わせてご覧ください。