シリーズ『健康経営企業で働きたい』人を大切にする温かい企業風土と健康経営が魅力(ワダカルシウム製薬)
日本で最初にOTC医薬品のカルシウム剤をつくった会社であり、今もカルシウム製品を中心にOTC医薬品と健康食品の製造・販売を行っているワダカルシウム製薬さん。お客様の健康をサポートするとともに、社員をとても大切にしている企業です。(インタビュアー:健康経営の広場 編集長/IKIGAI WORKS代表 熊倉 利和)
〔ワダカルシウム製薬株式会社〕
■Kさん(ダイレクトマーケティング課/2021年4月1日入社)
■寺尾さん(人事労務・健康経営推進チーム)
目次
1.新人も安心して働ける温かい風土
――まずは就職活動をする中で、ワダカルシウム製薬さんを選んだ理由について教えてください。
Kさん:はい。一つは、ワダカルシウム製薬は昨年(2021年)で110周年を迎えており、歴史も長く、経営が安定しているところです。カルシウムは人の健康にとって欠かせないものですし、私自身、ワダカルシューム錠を子供の頃に飲んでおり、親しみを持っていました。それと、以前も健康関連の商品をご案内するオペレーターをしていましたので、その経験も活かしながらさらに一歩進んだ仕事ができるのではないかと思い、入社を決めました。
――入社前と入社後で意外に感じたことはありますか?
Kさん:はい。オペレーターの仕事は人間関係がギスギスしがちなのですが、ワダカルシウム製薬は会社全体にとても温かい雰囲気があって、社員も優しい人ばかり。歴史の長い会社なので、堅苦しい部分もあるのではないかと少し心配していたのですが、和気藹々と楽しく仕事ができるところは期待以上でした。
――オペレーターさんの仕事で雰囲気がギスギスしがちになる理由はなんですか?
Kさん:オペレーターの仕事は大きく言えば2種類。電話をかけていただいたお客様に対して商品のご案内をするインバウンドと、こちらからお客様に電話をおかけするアウトバウンドです。どちらもノルマがあったりするとプレッシャーやストレスを感じてしまいますし、特に忙しくなると、同僚に対してもついキツイ言い方をしてしまったりしがちではあります。
それがワダカルシウム製薬ですと、お客様もご年配の方が多く、より分かりやすく説明することが大事になるのですが、やり方は個々のオペレーターに任せてもらっている部分が大きい。自由度が高く、自分に合ったやり方で取り組めますので仕事がとてもやりやすいですね。また、わからないことがあれば、リーダーをはじめ、周りの人がサポートしてくれますし、新人でも安心して働ける環境があります。
――ワダカルシウム製薬さんは健康経営にとても力を入れています。健康施策の中で印象に残ったものはありますか?
Kさん:はい。入社後、「休憩中にタバコを吸ったら、30分は時間を空けて席に戻ってください」という社内の張り紙を見て、「タバコを吸わない人たちのためにそこまで気遣いをしてくれているんだ」と驚きました。
それと、みんなを自然な形で巻き込んでくれます。例えば、ウォーキングイベントにしても、強制ではなく、「こんなイベントがありますよ」という感じで自然に運動を促すようなやり方をしてくれますので、「じゃあ、今日、一駅分、歩いてみようかな」という気にさせてくれるんです。ウォーキング大会で上位のランキングの人を見ると、「こんなに歩いているんだ!」と刺激をもらい、モチベーションも上がりますね。
2.健康経営は社員を大切にしている証拠
――ワダカルシウム製薬さんは、健診の受診率と保健指導の実施率も100%。健康経営に力を入れている企業で働いていることで何か思うことはありますか?
Kさん:はい。やはり社員の健康を気遣ってくれているんだなと感じています。健康でないと仕事でもいいパフォーマンスができませんし、プライベートも楽しめませんからとてもありがたいですね。
――仮に、健康は個人の問題なので健康経営を止めます。健康づくりは各自で取り組んでくださいとなったらどうですか?
Kさん:それは困ります。休日に買い物する時も、以前なら自転車でサッと行っていましたが、今は散歩がてら歩くようになりました。私は太りやすい体質ですし、会社から意識付けをしてもらえるほうがいいですね。せっかく運動をする習慣が身につき、気持ちにも余裕が生まれるようになっているのに、健康経営を止められたら、また元のダラダラとした生活に戻ってしまいます(笑)。
――ワダカルシウム製薬さんは2022年のブライト500認定を受けましたね。
Kさん:はい。そのことを誇りに思いますし、他の会社で働いている人に対して「羨ましいでしょ?」という気持ちにもなります(笑)。これだけ健康経営が浸透しているのはすごいことですし、続けていってほしい。外部にもっとアピールし、大勢の人に知ってもらいたいと思います。
――仮に次に転職するとしたら、その会社が健康経営をしているかどうかはポイントになりますか?
Kさん:そうですね。健康経営に取り組んでいる企業と取り組んでいない企業で迷ったら、やはり取り組んでいる企業のほうを選びます。健康経営は社員を大事にしている証拠ですので、選ぶポイントになると思います。
――ご家族やご友人が会社選びで迷っていたら、「健康経営をしているかどうかもしっかり見たほうがいい」といったアドバイスはしますか?
Kさん:はい。もちろんします。
3.個々のアイデアを吸い上げ、広げていく
寺尾さん:Kはバランスボールを自分で購入し、会社で使うなど積極的に健康づくりに取り組んでくれていますので、健康経営推進チームとしても助かっています。
――なぜバランスボールだったのですか?
Kさん:以前、ネットニュースでバランスボールを椅子として使っている人を紹介していて、自分もやってみようと思ったのがきっかけです。骨盤矯正にもともと興味があったことと、バランスボールなら面倒くさがりの自分でも続けられるのではないかと思って購入しました。それで、実際にやってみると骨盤が立ち、姿勢もよくなり、効果を実感しました。
会社で使っていると「これ何?」「私にもやらせて」と周りの人からも興味をもたれ、広がっていきました。コロナ禍をきっかけにリモートワークの人も増え、自宅の床に直接座って仕事をする人から腰が痛いという話も聞き、「バランスボールはいいですよ。座布団型のもあるみたいですよ」となぜか店員さんみたいにオススメしたりして、会話も盛り上がっています(笑)。
――健康づくりが社員間のコミュニケーションにも役立っているのですね。会社として、こういう個人の取り組みを応援するのもいいかもしれません。
寺尾さん:全くその通りで、健康経営推進メンバーだけでは、どうしてもアイデアも限られてきます。それならば、個々の社員に自分の取り組みたいことを提案してもらい、一緒にやりたい人を募ったほうがいい。そのことをみんなに伝えようと思っていた矢先、Kから「バランスボールを会社で使っていいですか?」と言われたことがとても嬉しかったですね。
これから、Kのようなケースを増やし、会社から健康づくりのメニューを提供するだけでなく、個々がチャレンジしたいものを応援していきたい。一人一人のやりたいことを会社として汲み上げ、具現化していくことで当社の健康経営がさらに広がり、活性化していくと思います。
【取材後記】
もともと社員を大切にする企業風土があるワダカルシウム製薬さんですが、健康経営に力を入れることでさらに働きやすい環境が充実してきています。会社から提供されるものだけでなく、個々の社員からこんなことを始めたいといった意見も出始め、社員が自ら健康施策づくりに参画するフェーズにも入っており、ますます働く人にとっての魅力が増しています。
<企業データ>
会社名:ワダカルシウム製薬株式会社
事業内容:医薬品・健康食品を製造販売
所在地:〒534-0024 大阪市都島区東野田町4丁目1-17
資本金:9,800万円(1998年2月1日増資)
社員数:56名