【シリーズ:健康経営と大学連携】自分軸を探求するためのダイアログ〔村瀬 奈采香 編〕

健康経営の広場と大学生によるコラボレーション企画。今回は、大学生が「子供の頃から熱中していたことは?」「どんな社会人になりたいか?」「ホワイト企業をインタビューして何を思ったか?」という質問に答えながら、自分が本当にやりたいこと、仕事に求めるものは何かを考えていきます。

〔講師〕

熊倉 利和(健康経営の広場 編集長/IKIGAI WORKS代表取締役)

〔受講者〕

村瀬 奈采香(学習院大学2年生)

フラダンスで自分を表現する喜び

熊倉:子供の頃から熱中してきたことってある?

村瀬 奈采香:はい。3歳から始めたフラダンスです。

熊倉:フラダンスが好きになったきっかけは?

村瀬 奈采香:母がハワイ好きでフラをやっていましたので、完全に母の影響です。最初はやらされている感もあったのですが、大会に参加して自分と同じ年の子供たちが踊るのを見た時に、自分ももっとうまくなりたいと火が付きました。

熊倉:フラのどんなところに魅力を感じた? 

村瀬 奈采香:フラにはまずトップの人がいて、その下に先生がいて、またその下に先生がいて、生徒がいるといった体系です。先生はトップの人の真似をして、その先生の下の生徒も同じような真似をする。ですから、最初は先生と同じ動きができたら正解。正解が目に見えてわかる。いかに先生と同じ動きができるかを追求することが楽しかったですね。

熊倉:なるほど。正解があり、そこにどうやって近づいていくかということだね。トップの人の型を完全に再現することと、型がありながらそこに自分らしさを加えていくというパターンが仮に二つあったとしたら、どちらが楽しいの?

村瀬 奈采香:後者です。最初は前者だったのですが、取り組んでいくうち、トップの人の型を真似ながらも、その中で自分らしい表現をしたいと思うようになっていきました。

熊倉:なるほど。フラに熱中できた理由として、誰かに褒めてもらえるからといったことはあった?

村瀬 奈采香:はい。始めた頃は母に褒めてもらえることが嬉しくてやっていた部分が大きかったのですが、次第に自我が芽生えると、自分自身の成長がわかることがモチベーションになっていきました。

自分の目で物事を判断できる人に

熊倉:どんな社会人になりたいと思っている?

村瀬 奈采香:子供の頃は、人から褒められたいという他人ベースで生きていて、今もそういう部分が残っていると思います。ですが、他人の目ではなく、自分の目で物事を判断できるようになりたいですね。

熊倉:なるほど。他人軸ではなく、自分の軸をしっかり持ちたいということだね。

村瀬 奈采香:はい。それと、一つの会社や組織に縛られるというのではなく、自由に生きていきたいとも思っています。

熊倉:奈采香は一つの面だけでなく、色々なものを持っていると思う。一つの場所でそれを全て表現できればいいけれど、表現できる場所が複数あってもいいよね。

働くことの意義を考えるきっかけになった

熊倉:健康経営に取り組むホワイト企業にインタビューしてみて思ったこと、感じたことはある?

村瀬 奈采香:今、私は大学2年生。正直、「会社ってなんだろう?」「働くってどういうことだろう?」と漠然と思っているだけで、まだまだ学生気分のままでいました。それが今回、会社のトップの方とお話をさせていただくなど、普段できない経験をさせてもらえた。もし自分が就職するなら、どんな会社がいいのだろうかと考える機会にもなりました。

熊倉:自分が実際に就活を始めた時、どんなことを大事にする?

村瀬 奈采香:今も友達と「どんな業界にするの?」といった話はしています。ですが、自分が何に興味を持っているのか、どんな仕事が合っているかといったことはわかっていません。まずは自分が何を大事にするのか。例えば、給与なのか、人間関係なのか、健康経営なのかというふうにプライオリティを決める必要があると思います。

熊倉:今回、このインタビュー(ダイアログ)を受けてみて、何か感じたことはある? 

村瀬 奈采香:はい。インタビューを通じて、熊さんから自分の気持ちを深掘りされて、どう答えようと迷いながらも、自分の心の奥底にある気持ちを理解していなかったことに気づけましたし、自分が本当にやりたいことを考えるきっかけにもなりました。

【振り返り】

ホワイト企業へのインタビューや座談会を通じて、健康経営や社員の働きがい、生きがいを大切にする企業の施策や想いについて学んでいる大学生たち。今回の熊倉とのダイアログは、自分自身が本当にやりたいこと、大切にしている価値観を探求していくものです。何をすることが生きがいになるのかというのは、子供の頃から熱中してきたこととリンクしており、そこを掘り下げることで、自分が本当にやりたい仕事、働きたい会社も自ずと見えてきます。規模や知名度、安定性で選ぶというこれまでの価値観だけでなく、本当にワクワクした気持ちになれるかどうかという自分軸で選ぶ就職観の醸成もダイアログの目的です。

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