働き方改革!残業を減らし、労働時間を短縮するポイントとは?

働き方改革!残業を減らし、労働時間を短縮するポイントとは?

残業など時間外労働の多重による、従業員への過度な負担が社会問題となっています。過労による健康被害や過労死を防ぐためには、必要以上の残業をしない風土をつくる、働き方改革が急務です。ノー残業デーの実施や、業務効率にかかる評価のプライオリティを上げるなど、労働時間を短縮する仕組みを増やして行きましょう。


残業が多すぎる……時間外労働が労働者の体や心を蝕んでいく

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企業における総労働時間の多さ、特に残業などの時間外労働で過度な負担を強いる職場の多さは、社会問題として注目され続けています。
今なお、過重労働で体やメンタルヘルスに害を及ぼしたり、突然死やうつ病を原因とする自殺などで命を落としたりするケースが絶えません。

過労死の危険水準とされる「過労死ライン」は、時間外労働月80時間とされています。
話題となったマスコミや飲食業などの過労死事件では、いずれも時間外労働が月100時間以上に及んでいたという点も見逃せないところです。

協定さえあれば残業青天井!?「36協定」とは

労働基準法では時間外労働は原則禁止されていますが、次のような場合が例外とされています。

○法定の労働時間を超えて労働(法定時間外労働)させる場合、または、法定の休日に労働(法定休日労働)させる場合には、あらかじめ労使で書面による協定を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出ることが必要です。この協定のことを労働基準法第36条に規定されていることから、通称「36協定」といいます。

<引用>時間外・休日労働に関する協定届(36協定)(厚生労働省 東京労働局)

この36協定があれば、いくらでも残業を課す権利があると思い込んでいる企業もありますが、実際は36協定によって免罰されているだけのことです。また、時間外労働の時間にも、図の通り制約があります。

<引用>時間外労働の限度に関する基準(H29.3)(厚生労働省)P2

残業を減らし、人を大事にしないと企業は生き残れない

こうした法令にまつわる誤解も、労働時間短縮が進まない一因といえますが……まずは経営層や管理職が、長時間残業を肯定的に受け止めたり、法的に問題ない範囲ギリギリまで残業させようとしたりする意識を変えなければなりません。

少ない人員に残業を課して長時間働かせることは、短期的にはコストパフォーマンスが良いように見えます。ところが、長時間労働はやがて人員の疲弊や不信を招き、健康被害による職場離脱や、離職を招くリスクが高まります。

大量採用で埋め合わせるにも、定着率を顧みない大量採用・大量離職は企業としての信用に関わります。メディアが多様化し、企業の評判や、ブラック企業の見分け方もすぐに知れ渡る昨今のことです。人手不足が叫ばれる中、採用への影響も避けられなくなるでしょう。

本当に労働時間を減らせる働き方改革とは?

もちろん意識の改革だけでなく、具体的な対策を取らなければ、本当に労働時間を減らせる「働き方改革」は実現しません。

まずは、最もポピュラーな労働時間削減対策ともいえる「ノー残業デー」を設けたり、社内の消灯・施錠時間を固定したり、労働時間短縮のきっかけとなる環境づくりをしてみましょう。

上から「早く帰れ」と号令をかけるだけでなく、定時内で業務を終了するために、業務を効率化する取り組みも欠かせません。
残業できなかった分の仕事を他の日にまわしたり、早朝や休日に挽回のための出勤をしたり、持ち帰って残業したりでは本末転倒です。

労働時間を減らして生産性を高める施策が不可欠

労働時間削減の意識が高まってきたら「業務効率に対する評価のプライオリティを上げる」のも有効な方法です。
所定の仕事(作業)にかかるおおよその時間を目安として決め、超過する場合は評価を下げます。従業員に時間を目標として管理させることで業務効率への意識を高め、所定労働時間内で仕事を終えるように導いていきます。

そうなると、所定労働時間内で業績を上げ、残業も少ない従業員の評価が高くなりますから、ノー残業デーや消灯時間がなくても、ダラダラと残業することはなくなるでしょう。

働き方改革などできないと諦めてはいけない

ここで紹介したポイントで解決できるもの以外にも、飲食業の人手不足など、労働時間削減についてはまだまだ問題が山積しています。

経営者も従業員も、長時間労働を「やむなし」と断じてしまうことなく、長時間労働なしで働ける生産性の高い職場を目指して、日々工夫していくことが必要です。

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